基礎から学ぶ薄毛と抜け毛の対策

2020年10月
  • 脂漏性脱毛症とは?その原因と特徴

    育毛剤

    脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂が過剰に分泌されることによって引き起こされる脱毛症の一種です。皮脂の過剰分泌は、頭皮環境を悪化させ、様々なトラブルを引き起こし、結果として抜け毛や薄毛に繋がります。この脱毛症は、男性だけでなく女性にも起こり得るものであり、適切な対策を講じなければ症状が悪化する可能性があります。脂漏性脱毛症の主な原因は、頭皮の常在菌である「マラセチア菌」の異常増殖と考えられています。マラセチア菌は、皮脂を栄養源としており、皮脂が過剰に分泌されると、それを餌にして異常に増殖します。増殖したマラセチア菌は、皮脂を分解する過程で遊離脂肪酸という刺激物質を生成し、これが頭皮に炎症を引き起こします。この炎症が、脂漏性皮膚炎と呼ばれる状態であり、脂漏性脱毛症の直接的な引き金となります。脂漏性皮膚炎が頭皮で起こると、毛穴が詰まったり、毛根がダメージを受けたりして、健康な髪の成長が妨げられ、抜け毛が増えたり、髪が細くなったりするのです。脂漏性脱毛症の特徴的な症状としては、まず頭皮のベタつきや脂っぽさが挙げられます。洗髪してもすぐに頭皮が脂っぽくなる、髪が束になりやすいといった自覚症状がある場合は注意が必要です。また、フケの増加も特徴の一つです。脂漏性皮膚炎によるフケは、黄色っぽく湿ったフケや、逆に乾燥してカサカサとした細かいフケなど、タイプが分かれることがあります。さらに、頭皮のかゆみや赤み、湿疹といった炎症症状も現れます。これらの症状が長期間続くと、毛髪の成長サイクルが乱れ、徐々に脱毛が進行していきます。脱毛のパターンとしては、頭部全体が均等に薄くなるびまん性の脱毛が多いですが、特定の部位に集中して起こることもあります。脂漏性脱毛症は、AGA(男性型脱毛症)と併発することもあり、その場合は薄毛の進行がより速まる可能性も考えられます。脂漏性脱毛症の疑いがある場合は、自己判断せずに皮膚科を受診し、正確な診断と適切な治療を受けることが重要です。

  • 産毛だらけの生え際どうすればいい?

    男性化粧品

    生え際が産毛だらけになってしまうと、髪全体のボリューム感が失われ、見た目にも気になるものです。「この産毛をどうにかしたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。産毛だらけの生え際を改善するためには、まずその原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。生え際が産毛だらけになる主な原因の一つは、AGA(男性型脱毛症)の進行です。AGAが進行すると、ヘアサイクルが乱れ、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ち、細く短い産毛に置き換わってしまいます。この場合、放置しておくと産毛はさらに弱々しくなり、最終的には抜け落ちてしまう可能性があります。したがって、AGAが疑われる場合は、速やかに専門のクリニックを受診し、医師の診断を受けることが先決です。AGAと診断されれば、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬や、ミノキシジル外用薬などの医学的根拠のある治療法を開始することで、産毛を太く長く育てる効果が期待できます。治療によって、休止期に入っていた毛包が活性化し、産毛が硬毛へと成長していく可能性があります。また、生活習慣の乱れや頭皮環境の悪化も、生え際の髪を弱らせ、産毛化させる原因となり得ます。睡眠不足、栄養バランスの偏った食事、過度なストレス、不適切なヘアケアなどは、頭皮の血行不良や栄養不足を招き、健康な髪の成長を妨げます。この場合は、生活習慣を見直し、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理を心がけるとともに、頭皮に優しいシャンプーを選び、正しい方法で洗髪する、頭皮マッサージで血行を促進するなど、頭皮環境を整えるためのセルフケアが重要になります。ただし、セルフケアだけで産毛が劇的に改善することは難しいため、やはり専門医のアドバイスを受けることをお勧めします。産毛だらけの生え際は、放置せずに適切な対策を講じることで、改善の可能性があります。諦めずに、まずは原因究明と専門家への相談から始めてみましょう。