AGA治療の中断や、治療効果の低下によって、再び抜け毛が増え始めたと感じた時、パニックに陥り、自己判断で市販の育毛剤を試したり、あるいは諦めてしまったりするのは最善の策ではありません。抜け毛の再発は、治療方針を見直すための重要なサインです。冷静に、そして迅速に、取るべき行動を取りましょう。まず、何よりも先にすべきことは、「処方を受けているクリニックに相談する」ことです。自己判断で悩むのではなく、あなたの髪と頭皮の状態を最もよく知る専門家の診断を仰ぎましょう。クリニックでは、まず問診で最近の生活習慣の変化やストレスの有無などをヒアリングし、マイクロスコープで頭皮の状態を再評価します。本当にAGAが再進行しているのか、あるいは季節性の抜け毛などの一時的な要因なのかを、医学的な見地から判断してくれます。診断の結果、AGAの再進行が確認された場合、医師はあなたに合った「治療法の見直し」を提案してくれます。例えば、これまで「フィナステリド」を服用していた場合、より強力にDHTの生成を抑制する効果のある「デュタステリド」への変更が検討されることがあります。また、外用薬の「ミノキシジル」の濃度を、これまでよりも高いものに変更するという選択肢もあります。さらに、内服薬と外用薬だけでは効果が頭打ちになっている場合には、成長因子などを頭皮に直接注入する「注入治療(メソセラピー)」といった、より積極的な治療法を追加することも可能です。もちろん、生活習慣の再点検も重要です。医師からのアドバイスをもとに、睡眠や食事、ストレスケアといった基本的な部分に、改善できる点がないかをもう一度見直してみましょう。抜け毛の再発は、決して治療の終わりを意味するものではありません。それは、あなたの体質やライフステージの変化に合わせ、治療計画を最適化するための、新たなスタートラインなのです。諦めずに専門家と二人三脚で取り組むことで、道は再び開けるはずです。